大学の文化祭でポケモンバトルの実況解説をする時のいろは
こんちゃーす。終身名誉とよポケ老害ぽけりんに晒され改造疑惑をかけられた実績あり転職志望IT企業社畜絶賛腸とケツの病気中の元会長のどさんこです。
こちらは大学の文化祭でポケモンバトルの実況解説をすることになった人向けの記事です。
去年の白山際にいた人はぼくの実況聴いてると思いますが、あれが結構好評だったらしいです。
実況したいけど何喋ったらいいかわかんないよ〜 どさえもん〜って人はこの記事を参考にしてください。
①発声や滑舌に自信がなければちょっとでいいので練習する。
内容に入る前にこれが1番大事。人間耳から入る情報が不快だと一気に不快指数が上がる(ような気がする。ぼくは少なくともそう)ので、自信がなければ練習しましょう。
声質とかいう生まれつきのものは変えられないから仕方ないけど、少しでも滑舌トレーニングするとわりと違うと思います。
ぼくは高校の時放送部でたまに発声練習とかやってたので、この意識を持っててよかったです。
1.発声
腹から声を出しましょう。喉から声を出していると長時間喋ったら死にます。
腹式呼吸ってヤツですね。
この動画を見て軽く練習してみましょう。
腹から声が出せるようになれば、人前で喋る行為全般で役立つと思います。
2.滑舌
滑舌は早口言葉の練習をすれば自然にマシになるかな〜と。
ぼくは滑舌に困ったことはないので、滑舌に困る人の気持ちはあまりわかりませんが、、、
でも、今回はポケモンバトルの実況ということで、普段から使っている単語を多く喋ることになるので、そんなにビビらなくてもいいかな〜と思います。
不安なら練習しましょう!
外郎売りっていう有名な歌舞伎が早口言葉の練習によく使われるので、これを読めば鍛えられるかと。
②喋る手札の内容をランクづけする
さて、実際の喋る内容に入っていきます。
ぼくの感覚ですが、実況というのは手札を切っていく行為であるなと考えています。
実況する人はあらかじめ自分の知識やその場の対戦の流れに基づいた手札を用意しています。例えばボーマンダなら、
1「ボーマンダはドラゴン飛行タイプ」
2「メガシンカが可能」
3「挑戦者側はボーマンダを軸にしたパーティに対し、サークル員側は○○を軸にしたパーティ」
4「物理型ならメイン技は恩返しか捨て身タックル」
5「地震の有無で電気や鋼タイプへの打点が変わる」
6「最近の環境だとHD型が多い」
7「特殊型も存在する」
8「この状況だとメガシンカせずに威嚇を残す方が強い」
10「カバルドン、ギルガルドでボーマンダを補完するカバマンダガルドが有名」
11「相手のあくびに合わせて身代わりを置くか、交換に合わせて竜舞をするかの択」
12「ハイパーボイス/毒/身代わり/羽休めのボーマンダが1位になったシーズンもある」
13「タツベイの最終進化系」
14「非常に強力なポケモンで、パーティの軸になれるポケモン。パーティの残り5体はボーマンダを軸に選ばれたといっても過言ではない」
15「この試合は大局的に見れば、相手の○○(例えばサンダーとか)をいかに周りで削ってボーマンダを通すかという試合」
(追記:剣盾はエアプなので、USUMのボーマンダを書いてます)
ぼくはボーマンダというお題だけでもおそらく50個以上は手札がありますが、挙げるとキリがないのでこの辺にしましょう。
今はボーマンダで例えましたが、これはポケモンに限りません。プレイヤーの実績や性格などについて触れてもいいし、アイテムについてでもいいし、天候についてでもいいです。
何に目をつけるかはあなた次第。
さて、先ほど挙げた15個をポケモン対戦はあまりやっていないウェイやキッズでもわかるものをC, 実際に対戦をやっているオタク君でないとわからない難しい内容をSとしてランクづけをしていきましょう。
S……知識を前提とした、対戦の中で今何が起こっているのかという状況に対する言及
6, 8, 11, 15
A……対戦をやっているものなら理解できる、そのポケモンに対する対戦面の知識、情報
4, 5, 7, 10, 12
B……ポケモンは好きだけど、対戦はわからないという人にも通じる内容
2, 14
C……ポケモンは昔やっただけのウェイとか、アニメを見ているだけというキッズにも聞いていただける内容
1, 3, 9, 13
このようになりました。
このS〜Cを満遍なく使って喋っていきます。
とよポケの白山祭にはありがたいことにキッズから大人までたくさん来ていただいてるので、その時々の観客によって判断しましょう。
前にオタクしか座ってないなと思ったらSやAを多めに使う、キッズやウェイが見に来てくれていたらB、Cを多めに使う意識が大事ですね。
しかしながら、文化祭という場ですので、オタクよりもキッズやウェイに楽しんでもらう意識が重要です。
我々はポケモンオタクなので、ついついSやAを多く喋ってしまいがちですが、それではキッズやウェイが楽しめない恐れがあります。
オタクはオタクどうしで、あのマンダには流星群があるだのないだの、ここは交代読みで身代わりを置くべきだのと、勝手に盛り上がれるものですが、キッズやウェイは今画面で何が起こってるかわからないし、実況でフォローしてあげないと楽しめない可能性があるので、キッズやウェイが見えたらもうBやCが8割くらいの意識でいいですね。
③S、Aの内容を噛み砕いてわかりやすくする
先ほどBやCが多めでいいと言いましたが、当然それだけでは手札がなくなってくるし、何だか大したことを言ってない薄っぺらい実況になってしまうかと思います。そんな時はS,Aの内容を噛み砕いて伝わりやすくすればよいのです。
これが普通のSのフレーズ
「この場面はマンダ側はムンフォをもらってもいいからレヒレを削っておきたい場面ですね。そうすれば裏のゲッコウガが通りやすくなります。マンダの重要度はこの場面まで来てしまうとむしろ低く、ここからはゲッコウガで試合を締めることを意識した方が良いかもしれません」
こんな感じかな? 若干アドバイス気味なので、実際これを言えるかどうかはちょっと微妙ですが😅
これを、あまりポケモン対戦に詳しくない人向けに喋るとこうなります。
「このボーマンダ対カプ・レヒレという対面ですが、ボーマンダはドラゴンタイプ、カプ・レヒレはフェアリータイプということで、一見するとボーマンダを交換すべきかと思いますが、そうとは限りません。
挑戦者側が考えなくてはいけないのは実は裏に控えているゲッコウガをいかに通すかということなんですね。サークル員側の選出はカプ・レヒレ、サンダー、カバルドンという3体が割れています。これはボーマンダよりゲッコウガを通す方がはるかに勝ちやすいです。
カプ・レヒレはゲッコウガに強いポケモンではありますが、サンダーとカバルドンはゲッコウガには無力と言ってもいいです。
そのために高い攻撃力を持つボーマンダの飛行技、恩返しでカプ・レヒレを1発叩いておくことによって、ここでボーマンダがフェアリー技のムーンフォースで落とされたとしても、カプ・レヒレのHPが減ってゲッコウガが通りやすくなります。なので、むしろここは交代するより恩返しで殴るという選択肢もありますね〜」
ちょっと長くなりましたがこれでも短くしました。
これくらいまで噛み砕けば、ポケモンは好きだけど対戦の知識はないってぐらいの人にも伝わるかなーと思います。
ポケモンのタイプも把握してないウェイとかには流石に伝わらんだろうけど。。
一応箇条書きで変えたところを列挙すると
・「高い攻撃力を持つボーマンダ」「フェアリー技ムーンフォース」などポケモンや技の基本情報を添える
(恩返しがなぜ飛行技であるのかは序盤に説明することが多いので、わざわざもう一度言わない方がリアルかなぁと思ってあえて言いませんでした)
・マンダ、レヒレ、ムンフォなど略称を使わない
・画面にない情報をちゃんと喋る
・一見ボーマンダが引いたほうがいい場面なんだけど実はそうじゃないだよってことを最初に強調して、聞いてる人に対戦の奥深さを感じさせる
こんな感じかな?
喋る情報量が増えるので、スラスラ喋ることが求められますね。
あと、どちらかが長考していて喋ることがなくなりそうだなという時は、その選択肢を通すデメリットも解説してあげるとより初心者に優しいかなと思います。
「ただし、ここでカプ・レヒレが半分回復木の実を持っていると恩返しのダメージを相殺されてしまったり、またボーマンダが攻撃面をあまり育てていないと大したダメージが見込めないというのはありますね〜。
あと、裏のサンダーに普通に引かれてしまった場合はまたこちらもまた裏のバンギラスに引かなくてはなりませんね。まぁ〜サークル員側としては先ほどの場面にもありました、バンギラスの追い討ちでサンダーが削られてしまうのは嫌だと思うんですけどね〜 難しいですね〜」
とかとか。
(追い討ちは前のサイクルで使っているっていう設定ね)
(適当に書いてて思ったけど、マンダバンギゲコってレヒレ舐めすぎ選出では??)
とにかく、状況説明を噛み砕いてできるようになれば実況マスターに一歩前進ですね。
④自分も観客も予想してない結果になった時
実況解説の人は観客の思考の上をいって喋らなくてはならないのは当然のことですが、突然の急所や追加効果で予期しない戦況の変化があるのがポケモンです。
その際は「なんということでしょう!!!」とか「これがポケモンというゲームなのか!?!?」とかある程度自分で定型文を決めておいてそれを言うのがいいかなと思います。
使えそうな定型文を少し考えたので参考にしてね。
・なんということでしょう!!
・これがポケモンというゲームなのかー!?!?
・これは無慈悲!
・○○(技名)が炸裂してしまいました!!
・日頃の行いの差が出たか!?!?
⑤実況はどの程度主体となって盛り上げるべきか
④の続きです。
急所のシーンでは別に叫ぶ必要はなくて(むしろ叫んだらうるさいので叫ばない方がいいかも。ぼくは叫ぶの嫌いなのでしませんでした)、笑いながら「なんということでしょう! 日頃の行いの差が出てしまったんでしょうか!?」とか言うだけでもいいかなと。
急所や追加効果を引けば観客が勝手に盛り上がってくれるので、そこに言葉を少し添えるくらいでいいのです。
予期しない急所などのシーンでは実況が叫びたい気持ちも分かりますが、別に叫ばなくても構わないです。
実況自ら盛り上げるシーンは対戦が始まるときと、最後にプレイヤーを称える時だけで大丈夫です。
「挑戦者1試合目、○○さんvsとよポケn年の◇◇です! いってみましょーーー!!」とか
「勝ったのは◯◯さん!! すばらしい交代読み大文字でした!! おめでとうございます!(ここで自ら拍手をして観客に拍手を促す)」とか。
対戦が始まる前と対戦が始まってからでは、観客の注目度やボルテージに明らかに差がありますので、そこは実況が主体となってテンションを上げましょう。
あとは、対戦が終わった後に観客に拍手を促す時も必須ですね。
あと、サークル員側が負けた時は気にしなくていいけど、挑戦者側が負けた時は「負けた○○さんも鋭い読みも随所で見せてくれました。挑戦ありがとうございました!(もちろんこの後も拍手)」
とかいい感じにフォローしてあげてね。
基本的にオフラインゲームの実況は観客が勝手に盛り上がってくれるので、そこに言葉を添える感覚だけで問題ないと思います。
オンラインでの実況は基本的に観客の反応はコメントのみになってしまうので、叫ぶ必要も出てくるかなーと思いますけど、この記事はあくまで大学の文化祭を想定してるので、ここでは書きません。
⑥まとめ
要するに、実況ってのは互いの12匹、持ち物、型、対戦中の状況、観客のポケモン理解度とかによって、自分の手札(知識)を適切に切っていく行為であるとぼくは認識してますよ〜ってお話でした。ていうか、人前で喋る行為そのものがそれに近いですね。
どれだけポケモンについて造詣が深いか、どれだけ脳内の情報を取捨選択して適切にアウトプットできるかだと思ってます。
1匹のポケモンに対して50個や100個くらい手札があれば実況中何喋ったらいいか困るってこともなくなるんじゃないですかね?(適当)
文化祭で実況する人はがんばってね〜😊
おわり